さまざまな目的のために使用できる!共押出多層フィルムのお役立ち情報をご紹介

共押出多層フィルムは、現在では様々な用途で利用されていますがあまりその存在に気づく事は多くはありません。
普段何気なく使用している詰め替え洗剤のパッケージや、その他の特徴的なパッケージはこの素材で作られている事が多く、商品の品質を的確に維持するために貢献するものとなっています。
共押出多層フィルムの情報を適切に知ることで、様々な効果や製品の選び方をより的確なものとすることができると同時に、使用方法も適切にすることが可能です。

耐熱性が優れた共押出多層フィルムの使用目的

多層構造により用途に応じた性能を付与できるのが共押出多層フィルムの特徴です。
食品や医薬品包装、産業用資材など様々な用途に活用されており、特に耐熱性能に優れているため内容物を外部の熱から守るのに威力を発揮します。
共押出多層フィルムの原材料であるナイロンやEVOH、ポリオレフィンなどを多層ダイから同時に押し出すことで3層や5層構造をもつフィルムを製造していきます。
押出された時点で多層構造に仕上げられているので、1枚のフィルムに耐熱・熱粘着・耐衝撃・印刷・易開封といった性能を付与します。
求める機能や性能に適合した複数の樹脂を同時に押出形成するため厚みを最小限にすることで軽量性を実現、樹脂同士を貼り付けるために熱粘着に加えて接着剤を用いるので相性の良くない樹脂同士を1枚のフィルムに加工できます。
工程を1つにまとめられるので、コスト削減と生産性アップや省人化にも貢献、共押出多層フィルムは押出条件や樹脂素材により様々な性能を与えられるのがメリットです。

パンの包装に共押出多層フィルムが向いている理由

パンの包装に共押出多層フィルムが向いている理由はいくつかあります。
まず複数の層から構成されており、それぞれが異なる特性を持っています。
これにより適切に保護し、品質を維持することが可能です。
高い防湿性能を持っています。
湿気を吸収しやすく、湿気によって品質が低下する可能性があります。
しかし防湿性能によって、外部の湿気を遮断し、風味や食感を保護します。
フィルムは優れたバリア性能を持っています。
酸素や光などの外部の要因が与える影響を軽減することで、長期間にわたってパンの新鮮さを維持することができます。
共押出多層フィルムは柔軟性に優れています。
さまざまな形状やサイズがありますが、共押出多層フィルムはこれらの変化に対応できます。
その柔軟性により、適切に包み込んで保護することができます。
共押出多層フィルムは環境に優しい素材であることも大きな利点です。
リサイクルが可能であり、廃棄物の削減に寄与しているのです。

中身が見やすい共押出多層フィルムの特徴

共押出多層フィルムは、その中身の特徴によってさまざまな用途で利用されます。
中身が見やすいこのフィルムは、透明性と視認性に優れています。
この特性により、フィルムの中に詰められた製品や物品を容易に確認することができます。
商品の包装や保護フィルムとして非常に適しており、消費者に製品の内容を明確に伝えることができます。
また優れた耐久性を持っています。
多層の構造により、フィルムの強度と耐摩耗性が向上し、物品を効果的に保護します。
これは運送や倉庫での製品の梱包において重要な要素となります。
さまざまな環境や条件にも対応し、製品の品質を維持することができます。
共押出多層フィルムは高い透明性を維持しながら、優れたバリア性能を発揮します。
湿気や酸素、臭い、バクテリアなどの外部要因から製品を保護し、長期間の保存や鮮度の維持に貢献します。
食品や医薬品などの感受性のある製品にとって特に重要な特性です。
共押出多層フィルムは可変性に富んでいます。
異なる材料を組み合わせることで、フィルムの性質を調整できます。
これにより、さまざまな産業や用途に適した製品を提供できるのです。
例えば一部の層に耐熱性を持たせることで、高温環境での使用に適したフィルムを製造できます。

レトルト食品の包装にも使用できる共押出多層フィルム

いまでは、日本だけでなく世界各国でいろんな食品が販売をされる時代となりました。
1970年に日本で開発をされたものは、宇宙へと旅立ったことで一気に世界的な知名度を得たものです。
それはレトルト食品であり、カレーが第一号で生み出されました。
どこの家庭でも必ず一個は購入をされているでしょうが、ここではそのパッケージの概要をご紹介します。
生産された品は2年以上の長い期間を保管することが可能です。
通常に生ものだと1週間以内に消費をするのが原則ですが、どうしてレトルト食品は長持ちをするのでしょうか。
カギを握っているのが共押出多層フィルムで、特殊加工をしたアルミパックになっています。
共押出多層フィルムは全部で6層のパッケージになり、酸素から光もシャットアウトをすることが可能です。
食べ物が劣化する理由は酸化と言う現象によるものであり、真空状にすれば半永久的に長持ちをsあせることができます。
これが共押出多層フィルムに応用されました。

著者:青山昭雄

筆者プロフィール

千葉県浦安市出身。
大手企業に勤務し、共押出多層フィルムの開発に従事。
その魅力を記事にして発信しています。
共押出多層フィルムの詳細